今回はマイホームづくりの記事ですが、平屋は直接関係ありません。
我が家は注文住宅であり、かつローコスト住宅なのですが、マイホームづくりを通して色々なことを勉強しました。
が、おそらく人生の中でもう一度家を建てるということはないと思うので周りの人にアドバイスしてあげるのが良いかなということで、こちらでもそれを書き残しておきたいと思います。注文住宅・ローコスト住宅を新築で建てたいと思っている方へ注意しないといけないことや準備しておいたほうがいいこと。
「注文住宅」とは
「注文住宅」とは、簡単にいうと自分たちの要望・希望を取り入れて
自由なデザイン・間取りで作ってもらう家のことです。
注文住宅の(自由にできないという意味で)反対が
「規格住宅」「分譲住宅」「建売住宅」などですね。
注文住宅の特徴
自由度が高く間取りやデザインにこだわった理想に近い家を建てることができる
注文住宅ということは、間取りや外観のデザイン・素材などすべてにこだわって
世界にひとつだけの自分たちの家を作ることができます。
僕たちもかなりこだわってマイホームづくりをしました。
予算を調整しながら仕様を決めていくことができる
僕たちが家を建ててもらった工務店では
打ち合わせを毎週か隔週ごとにやっていき、
仕様や素材などを細かく話し合いながらマイホームづくりを進めていきました。
最初に工務店側からひと通りの素材・仕様が提案されるのですが、
「これは別のメーカーのやつがいいです」とか
「インスタで見つけたこのタイルをつけたい」とか
話が変わっていく、または詳細が決まっていくたびに
毎回細かい見積もりを出してくれていました。
我が家の場合は、
たとえば以下のような仕様変更をすることで予算を調整していきました。
- 建具(ドア)は来客が使うリビング・トイレのドアを除いて安くてシンプルなものに変更
- 電気スイッチはJIMBOのNKシリーズというものを使いたかったが、高すぎたのでパナソニックのアドバンスという安くてデザイン性の良いものに変更
注文住宅の注意点
この記事でお伝えしたいのはメリットよりもこちらです。
注文住宅が気になっているという方へ、
注意しないといけないことを思いつくだけ紹介します。
打ち合わせに時間と体力が費やされる(とくに小さいお子さんがいる場合は注意)
注文住宅でのマイホームづくりでいちばん大変なことがこれです。
時間と体力がものすごく要ります。
打ち合わせが毎週~隔週の休日にありました。
そして「◯日までに***を決めてください」っていうことがいくつもあって、
平日でも夜遅くまで妻と会議を重ねる日々が続きました。
- 各部屋の壁紙
- 各部屋の照明器具の種類・配置
- 水道がある部屋については水栓の種類
- 造作家具・ニッチの寸法
などです。
ニッチというのは下図のようにこういうスイッチ類を配置したり、
飾り棚にしたりするために壁を掘り込んで作るスペースのことですね。
また、当時保育園に通っていた息子も
毎週工務店に連れて行かれ自由を奪われていたので
かなりのストレスを感じていたと思います。
完成形をイメージしづらい(というかできない)
世界でただひとつの家を作ろうとしているので、
完成形をイメージすることができません。
外観や室内のパース図はもちろん作ってもらいますが、
実際にそこに立つことはできないため、
作ろうとしているその空間が広いのか狭いのか、
といったイメージを掴むのが難しかったですね。
壁紙についても、メーカーからA4サイズのサンプルを取り寄せましたが、
実際に壁一面に貼ると違った印象になったものもあります。
手続きやお金の支払い方法などが複雑・面倒になる
我が家の場合は土地の取得から建築までその工務店を通して行い
住宅ローンを使って購入しましたが、
住宅ローンは家が完成しないと融資が実行されません。
なので、
- 土地の購入
- 建設の着工金
- 建設の中間金
といった、完成前に払わないといけないまとまったお金は
「つなぎローン」を利用する必要がありました。
このため、銀行での手続きや市役所への書類取得などを何度も行い
この点でも時間がものすごくかかりました。
仕事を休んだり早退したりすることもしばしばありました。
自分たちの要望を通しすぎて工務店のアドバイスを聞かないと不便な家になる可能性がある
注文住宅は自分たちの希望を反映することができますが、
自分たちの主張ばかりしていると、
工務店のほうもそれを反映させてあげようと思い
提案してこなくなる場合があります。
「自分たちはこういうふうにしたいんだけど、何か問題ありませんか」
と確認をこまめにしていくことが大事です。
こだわりすぎると建築費用が高くなってしまう
注文住宅だからといって、あれも欲しいこれも欲しいと要望を積み上げていくと
追加費用が大変なことになってしまう危険性があります。
ローコスト住宅を謳っている工務店で作っても
もしかしたら高くなってしまうかもしれませんね。
こだわりがない人は注文住宅はそもそもNG
これはあまりないと思いますが、
家にこだわりがない人は注文住宅で家を建てようとしないことですね。
僕の妹がまさに「家なんか住めれば何でもいい」というタイプなので、
そういう人は建売住宅とか規格住宅にするのがいいかもしれません。
奇抜な家ができ、途中で飽きてしまったり周辺の景観から浮いてしまう可能性がある
主に外観のことですが、 飽きのこないデザインにしましょう。
まああまりにも浮いていると工務店からNG食らいます。
あとは地域によっては色や構造などに制限がある場合があります。
「子どもは大きくなって、やがて家を出ていく」ということを忘れずに計画する
子ども部屋にかわいい壁紙や作り付けの家具を置くと
その子が高校生ぐらいになったときに嫌がるかもしれません。
そのあたりはよく考えながら仕様を決めましょう。
うちの場合は、子どもが将来好きに部屋づくりをできるよう
シンプルなつくり・デザインにしました。
また、大人になると独立して家を出ていくので、
子ども部屋を別の用途で使えるようにすることを
頭に入れておくといいかもしれません。
造作家具を作ってもらう場合は用途や寸法などに注意する
我が家では以下のような家具はすべて造作家具として作ってもらいましたが、
なんとこの寸法とデザインを全部自分たちで考えました。
- ダイニングテーブル
- テレビボード
- キッチンのバックセット(食器棚とかレンジなどを置く棚)
- 妻の作業スペース
- 洗面台
- ロフト(僕の趣味部屋)の棚・机
- ウォークインクローゼット
- ランドリールームの作業台
▼これは、僕がIllustratorで作ったテレビボードの設計図(というか完成イメージ図)の一部です。
▼こちらはダイニングテーブルとキッチンのバックセットが写っていますが、これも上のような設計図を作り、それに基づき作ってもらったものです。
もちろん、Illustratorを使わずとも手書きや工務店にお任せでもOKなんですが、
僕たちはできることに関しては全部自分たちで考えたいと思っていたので
このような設計図をすべて作りました。
かなり大変な作業でしたが、完成したものを見てみると作って良かったと思いました。
「ローコスト住宅」とは
ローコスト住宅の特徴
低予算で家が建てられる(当たり前)
僕たちが建てた工務店は、
モデルハウスを建てたりテレビCMをしない代わりに
完成見学会などを行うことで宣伝費用を抑えていたようです。
宣伝費用は建築費用などに乗っかってくるので、
これでローコストに繋がります。
ローコスト住宅の注意点
希望する設備や素材が予算と釣り合わない場合がある
注文住宅で挙げたことと若干重複しますが、
あれも欲しいこれも欲しいと要望を挙げていくと
結果的にローコストじゃなくなる場合があります。
工務店が初めからコスパ重視の(グレードがやや低い)素材などを提案してくる
これも当たり前ですが
「予算がありません」と最初に断っていた場合、
工務店はその予算に応じた素材や設備を提案してきます。
これって全体的にコスパが良いものを並べてくるのですが、
「ここだけはもっとお金かけてもいい」と思うものが出てくる可能性があります。
ただ、工務店はその上のクラスの製品を紹介してくれず
最後までその存在を知ることなく家が完成してしまうということもあります。
たとえば、うちの場合は「窓ガラス」です。
うちの窓ガラスは「外側のサッシの色は選択可能」&「内側のサッシは白色のみ」
という製品だったんですが、
もう少しお金を出せば「内側も黒色にできる」製品があったようです。
デザイン的にはそっちのほうがよかったなと思いましたが、
これは家ができたあとに知りました。
性能面で不具合が出たり、メンテナンス性が悪いかも
これは一概に言えない難しいところだと思いますが、
使っている素材のグレードが低いと長持ちしなかったりすぐに不具合が出たりして
ランニングコストがかかってしまうことになるかもしれません。
我が家も完成してまだ半年ちょっとしか経っていないため
まだ目立ったものはありませんが、今後そういうものが出てくるかもしれません。
注文住宅・ローコスト住宅を建てるときに事前に確認・調査しておいたほうがいいことリスト
マイホームづくりの流れを勉強しておく
- どのような流れでマイホームづくりが進んでいくのか
- お金が要るタイミングはいつか、いくらずつ要るのか
といったことをあらかじめ勉強しておく必要があります。
僕たちは最初「手出しは極力ない(頭金もなし)方向」でお願いしていたのですが、
結局100万弱ほど手出し分がありました。
理想の家や使いたい素材・家具などを調べておく
マイホームづくりの雑誌や、インスタ・RoomClipといったSNSなどで
どんな家にしたいか、どういう素材・家具を使いたいかを調べておくと
打ち合わせがスムーズに進むと思います。
ちなみに、我が家の場合
- エコカラット
- 名古屋モザイクのコラベルタイル(洗面室)
- TOTOの病院流し(洗面室)
- 一部の照明器具
などはSNSで見つけて採用したものです。



気になった工務店の評判などをチェックしておく
気になった工務店があったらネットなどで評判を調べておくのがいいでしょう。
ちなみに僕たちがお願いした工務店は
ネットで調べたところネガティブな書き込み(トラブル)などを見つけましたが
工務店さんに直接尋ねてその当時の事情を聞き、安心できたうえでお願いしました。
その工務店が作った他の家を見せてもらう(完成見学会などに参加する)
完成見学会を頻繁に行っているような工務店であれば、
それに参加して実際にどういう家が建てられたのかを見ておくのも良いですね。
そこで、「これがあったら便利だな」とか「これは要らないな」というものが
見つけられると思います。
施主支給が可能かどうか確認しておく
これ意外と大事です。
たとえば、ネットや雑誌でかわいい照明を見つけて買っても
それをつけさせてくれない(施主支給がダメ)という工務店も結構あるようです
ちなみにうちの場合は自由でした(以下の記事を参考にしてください)。
さいごに
かなり長くなってしまいましたが、「注文住宅・ローコスト住宅を新築で建てるときの注意点・アドバイス」でした。
少しでも参考になる部分があれば嬉しいです。