畳は日本家屋に欠かせない伝統的な床材です。輸入住宅や注文住宅の人気が高まっていて洋風なデザインの家も多くなってきていますが、寝転がってのんびりくつろいだりお客様を迎え入れるスペースとして和室は欲しいものです。
ただ、「ひとつの部屋」として和室を作るとなると、その分だけ他の部屋を作るための広さを犠牲にしなければならなくなります。予算の都合などであまり広い家を作れない場合はなおさら悩むところ。そういう場合に検討したいのが「畳スペース」です。
畳スペースって?和室とは違うの?
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「和室」は1つの部屋として仕切られている空間のことを指しますが、「畳スペース」は壁やふすまなどで仕切られていない空間のことを言います。リビングに隣接していることが多く、小上がりになっている場合もあります。
また、「和室」の場合は障子を張ったり照明器具も和風であったりと全体的に和の雰囲気となりますが、畳スペースの場合は床だけ畳で、その他は洋風の壁紙・インテリアを組み合わせている場合もあります。
畳スペースのメリット
畳スペースを設けることによって、以下のようなメリットがあります。とくに床が柔らかくて安全なので子どもの遊ぶスペースとして最適です。
- 調湿効果
- リラックス効果(い草の香り)
- 床が柔らかくゴロゴロできる
畳スペースのデメリットや注意点
一方で、以下のようなことに注意しなくてはいけません。
- シミや汚れなどに弱い
- 床に直接重いものを置くと跡が残る場合がある
- ダニが発生しやすくなる
汚れや重さに弱いのはもちろんですが、ダニにはとくに注意です。小児喘息などがあると、ダニにより発作が出たり悪化する可能性があるためフローリングがいい場合があります。
カラーリングが豊富でおしゃれな琉球畳
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Instagramでは琉球畳を用いた畳スペースが多く見られます。琉球畳は正方形(1畳の半分の大きさ)で、縁がないのが特徴。また、カラーリングもさまざまで、これを2種類使って市松模様のように交互に並べるとおしゃれです。
縁がないことで和風な雰囲気が抑えられる結果、部屋を仕切らなくてもリビングとうまく調和した空間になるというわけです。
畳スペースは広さもさまざま
琉球畳であれば正方形(約88cm×88cm)という特徴からどんな広さのスペースも簡単に作りやすくなります。来客用スペースも兼ねるのであれば3×3ぐらいにして通常の和室の広さをとってもいいですし、子どもが遊んだり昼寝に使うような目的であれば2×3、2×2といったように。
もう間取りを変えられない場合はユニット畳も検討
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家をもう建ててしまった、または間取りが確定してもう変更ができないといったような場合は、フローリングの上に敷き詰める「ユニット畳」(置き畳)もあります。一時的に部屋の一部を畳スペースにして、不要になったら撤去することができるので、人によってはこちらのほうが便利かもしれません。