上棟式の準備はけっこう大変
基礎工事が着工し上棟するまでに約20日弱かかりましたが、この間にも家の打ち合わせはどんどん進んでいきました。その合間にあったのが「上棟式」に関する打ち合わせ。
今回は上棟式の準備について、僕たち夫婦が実際に行った上棟式の流れや写真などを交えながらご紹介していきます。
上棟・上棟日・上棟式とは?
そもそも上棟(棟上げ)とは、家屋の柱・梁を組み上げていき、その最後に棟木(むなぎ)を取り付ける作業のことをいいます。棟木は屋根の一番上の部分のことです。この、柱・梁・屋根を組む作業はこの上棟日の1日だけで行われるのです。てっきり徐々に数日かけて組み上げていくのかと思ってたのですが、早朝からクレーンを使ってどんどんみるみるうちに組み立てられていくのです。この上棟を行うのが上棟日ですね。
上棟式というのは、上棟のときに行う行事のことで、建物の四方に酒や塩・米をまいて安全祈願をしたり乾杯をして施主と工事関係者との親睦を深めるために行わ
上棟式する?しない?
上棟は家を組み立てる際に必ず行われる工程ですが、では、上棟「式」についてはどうでしょうか。これは施工業者(ハウスメーカーや工務店)によってどのように行うかが異なります。最近は上棟式を行う施主が少なくなっているということですが、僕たちがお願いした工務店では上棟式を施主立ち会いのもと、必ず行うことになっていました。
上棟式の準備について(準備するものと費用)
上棟式には準備が必要なものがいくつかあります。
- お神酒
- 米
- 塩
- 野菜
- 餅やお菓子、穴の空いた硬貨(50円玉、5円玉)
- 棟梁さんや大工さんに出す弁当
- 棟梁さんや大工さんに渡す手土産・ご祝儀
といったものです。費用は施主が負担しないといけませんでしたが、餅・お菓子・お金・弁当以外は工務店に準備してもらうことになりました。お餅や弁当に関しては妻の実家のご近所さんにお願いすることができました。
これらをすべて準備すると結構なお金がかかります。これらをそのまま住宅ローンの中に組み込むのは難しいと思いますし、組み込めたとしても一時的に手出しが必要になると思います。工務店によっては建て替えてくれることもあるようです。
ご祝儀(現金)については、ハウスメーカー・工務店によっては禁止しているところもあるようです。その場合は手土産のみ準備することになります。お礼の手紙(メッセージカード)を手土産袋の中に入れておくのもいいと思います。
家づくりには、頭金なしの全額ローンでもこのように一時的に手出ししないといけないお金がけっこうあります
前日までにしておかないといけないこと
お菓子の準備
お菓子は小袋に分けられているものがおすすめです。また、近所に子どもがたくさんいるようであれば、子どもがよろこぶチョコレートや駄菓子といった種類のお菓子も準備するといいでしょう。
僕たちが実際に用意したのはこのあたりのお菓子ですね
お餅と弁当の予約
これも当日に注文とかは無理ですので、早めに手配しておきます。
手土産・ご祝儀の準備
棟梁さんや大工さんたちにお渡しする手土産・ご祝儀の準備ももちろん済ませておきましょう。ビールやおつまみ系がいいと思いますが、お酒を飲めない大工さんたちもいらっしゃるかもしれないので、できれば工務店にそのあたりを確認しておいたほうがいいかも。
手土産は紙袋などにまとめて入れておきます。Instagramで「#上棟式準備」などのハッシュタグで検索するとみなさんが実際に準備した手土産の画像がたくさん出てきますので、そちらも参考に。
お金(まくほう)の準備
大変だったのは、お金の準備です。まず、大量の5円玉と50円玉が必要になりますが、これはあらかじめ銀行などに両替しにいかないといけません。窓口でしてもらうので平日ですね。うちの場合は特殊で、義母がやっているお店で両替してもらえました。
そして、そのお金に紐を結ばないといけません。紐は紅白のものがおめでたいと思いますが、僕たちの場合は赤い紙のひもで結びました。これがたしか前日の深夜2時ぐらいまでかかったと思います。
ちなみに当日は6:30起きでした
上棟式の手土産やご祝儀はどうしたらいい?相場ってあるの?
棟梁さんには多めにしよう!
上棟式の準備でいちばん悩んだのは手土産とご祝儀はどうしたらいいのか、ということでした。Instagramで他の方の上棟式の様子を調べてたのですが、棟梁さんに少しだけ多めに、あとの大工さんには平等に準備するという感じが多かったです。
僕たちの場合は結局以下のように用意しました。
- 棟梁さん:5,000円+手土産(ちょっとだけ豪華)
- その他の大工さん、現場監督、営業さん:3,000円+手土産(ふつう)
結論からいいますと…
棟梁さんにもっと入れておけばよかったーーーー!
というのが…棟梁さん以外の大工さんって上棟式の日にしか来ないんです。上棟が終わったあとの作業は基本的に棟梁さん一人で行うんですね。なので、棟梁さんはもっとご祝儀を増やしておくべきだったなー!と思いました。
上棟式は単に棟上げを行うためだけのものではなく、このあとの家づくりの安全に問題なく行われるようにとの願いを込める儀式なので、これからずっと毎日来てくださる棟梁さんにお渡しする手土産・ご祝儀はもっと多めにするべきだと思います。
上棟式当日の流れ(我が家の場合)
当日の様子をかんたんにご紹介したいと思います。あくまでうちの場合なので、参考程度にね。写真はもちろん実際の我が家の写真です。
7:45 施主(僕)からのあいさつ
6:30に起きて、準備。7:40ごろに現場に行くとクレーンさん含めみなさんお揃いでした。工務店の営業さんも来ていて、あいさつをするよう促され、定型文チックなあいさつをしました。
8:00 作業開始
さっそく作業が開始されました。本当にここから棟上げまで1日で終わるの?という感じなのですが…終わるんですねえ。
ちなみに現場にずっと居る必要はありませんよ。あと必要なのはお昼にお弁当を持ってくることです。それまでは自由です。施主さんの中には上棟の様子をタイムラプス動画で撮影している人もいるようです。当たり前ですが上棟は一度きりしか行われないので、そうやって映像に残しておくと思い出になりますね。
11:30 弁当屋さんに弁当を取りに行く
お昼前に、お願いしていた弁当屋さんに弁当を取りに行きます。ついでに自分たちの分の弁当も作ってもらいました。
12:00 お弁当を大工さんたちに渡す
12:00きっちりに午前の作業が終わります。全員分の弁当を棟梁さんに渡すと、大工さんは別々の行動を取ります。現場でそのまま食べる人もいれば、自分の車の中で食べる人、弁当を持ってどこかへ帰る(自宅が近いのかな?)人もいました。僕たちもアパートに戻り弁当を食べました。
13:00 餅屋さんに餅を取りに行く
ここからが忙しいです。今度は餅屋さんに餅を受け取りに行きます。紅白2つずつ袋に詰めるのもしてもらっちゃいました。餅屋さんが妻のお母さんの知り合いの方だったので、妻は餅の袋詰めの手伝いに行きました。
14:00 餅やお菓子の準備
そして、餅やお菓子、それから5円玉・50円玉を均等になるようにコンテナへ入れていきます。大きめのコンテナに3つ分ぐらいになったのですが、「こんなに準備して人少なかったらどうしよう…」と不安に(笑)。
15:30 上棟式の儀式開始
荷物を持って現場に戻ります。すると、すでにもう屋根のところまで板が張られていました。本当に1日でできてしまうんだなあと感動。
やがて作業が終わり、このタイミングで手土産とご祝儀をひとりひとりに手渡しました。そして、儀式が始まる前に棟梁さんたちは帰宅。
帰るんかーい!
てっきり、儀式にも一緒に参加されるのかと思っていたらそうではないようでした。儀式は工務店の現場監督と営業さん、そして僕たち家族のうち男性のみ(僕・父・義父・義弟・息子)で儀式に参加しました。
16:00 餅まき開始
儀式が終わるといよいよ屋根に登り餅まきへ。いつの間にか人だかりができていました。息子(当時5歳)が屋根から落ちないか心配でヒヤヒヤ。屋根の上から施主(僕)があいさつし、餅まきスタート。
あんなにたくさんあった餅やお菓子はあっという間になくなってしまいました。ちょっとまくペースが速かったかな。
16:30 餅まき終了
これにて上棟式は終了。餅まきに来てくれた人たちはみんな満足げに帰っていきました。
そのあと、妻も加え全員で上棟が終わった家の中を見せてもらい、写真を撮りまくりました。また、柱ができたことで、より実際に近いイメージができるようになったので、部屋の広さや部屋と部屋の位置関係・つながりなどをよく確認することができました。
ハウスメーカー・工務店によっては初めから上棟式はやらないというところもあるかもしれませんが、施主に選択する権利がある場合はぜひ上棟式はやったほうがいいと思います(僕たちの場合は強制的でしたけど)。
上棟式をするときのポイントまとめ
かなり長くなりましたが、最後にポイントをまとめておきますね。
- そもそも上棟式をする必要があるのかないのか確認
- 上棟式をする場合は、ご祝儀を準備してもいいか確認(禁止されている場合もあるので)
- 上棟式に必要な物はどちら(施主 or 工務店)が準備するのか、費用負担の範囲を確認
- 手土産・ご祝儀は棟梁さんを多めに!(その他の大工さんは上棟日当日しか来ない場合が多い)
- 前日までに準備しないといけないものをチェック(お金の紐結びとか)
- 当日はずっと現場にいなくてもOK(最初のあいさつ、弁当を持ってくる、上棟式の儀式と餅まきのときだけ)
上棟式ができないという場合はしかたありませんが、上棟式は必ず一生に一度(たぶん)の思い出になる日になります。これからの家づくりがスムーズに安全に進んでいくようにしっかり準備しましょう。